おかやま建築探訪〜ノートルダム清心女子大本館・東棟〜

2015.11.11 Wednesday

0


    天高く馬肥ゆる秋!もそろそろ最終盤。皆様美味しいもの召し上がってますでしょうか?
    本間美味しい建築、食べ歩いております〜^^
    先日の日本建築学会中国支部主催の「おかやま建築探訪」のご報告、遅くなりましたが続きです。
    5作品目、「ノートルダム清心女子大本館・東棟」。


    IMG_3675-02.jpg
    東棟正面
     


    本館・東棟は、故アントニン・レーモンド氏設計、
    1929年竣工の鉄筋コンクリート造地上2階の建物。
    周囲の木々の緑の中に、白い外壁の清楚さと水平と連続集積する垂直が印象的な外観です。

    アントニン・レーモンド氏は、帝国ホテル建設時にフランク・ロイド・ライト氏とともに来日し、
    日本の建築と文化に魅了され、長く日本で暮らしたチェコ生まれの建築家です。
    師匠ライトの影響と、それを乗り越えようとする意志が感じられます。


    IMG_3630のコピー.jpg
    本館正面

    水平を強調したデザインに、垂直の連続が小気味よい外観。
    メンテナンスも行き届いていて、とても澄んだ印象を受けます。


    IMG_3665のコピー.jpg
    本館玄関扉

    アールデコ調の玄関扉。
    シンプルな中で良いアクセントとなっています。


    IMG_3651のコピー.jpg
    本館オーニング窓

    竣工当時のスチールサッシが今も現役!
    各窓が開閉可能で、今も昔もパッシブデザインです。


    IMG_3656のコピー.jpg
    本館テラスドア

    ガラスも竣工当時のものが多く見られます。
    現在のフロートガラスに無い微妙な歪みが魅力的。


    IMG_3649のコピー.jpg
    本館ホール内観

    上部の窓まで開閉可能。
    採光通風の確保が徹底されていて勉強になります。


    IMG_3672-02.jpg
    東棟正面

    最も好きなファサード!
    シンプルでありながら、起伏による陰影と上昇感の演出が巧みで、
    強く印象に残るファサードとなっています。
    大学には、こういった「顔」になる建築が不可欠と思うです。


    IMG_3682のコピー.jpg
    東棟正面ステンドグラス内観

    正面ファサードを飾るとともに、2階に設けられた御堂に美しい朝の光を届けてくれます。
    毎朝この御堂で祈りの時を過ごせたら、本間もピュアな人間に生まれ変われるかもです〜^^


    IMG_3679のコピー.jpg
    東棟上部鐘楼

    東棟は竣工当時、岡山市内でも指折りの高層建築だったとのことです。
    岡山市のランドマークとして、岡山の人の誇りだったのだと思います。
    岡山の人の誇りであり大学の顔である建築。
    建築が担うべき重要な役割を、今も昔も変わらず背負い続けている素敵な建築でした。

    日本建築学会中国支部の皆様、関係者の皆様、大変お世話になりました!
    ご馳走様でした〜^^

    コメント
    コメントする